プラズマローゲンが記憶・学習機能を向上させる!

動物実験で証明

プラズマローゲンが記憶・学習を向上させる作用を持つことは、動物実験を重ねて明らかになりました。
そのひとつは「モリスの水迷路」と呼ばれる動物実験。プラズマローゲンを与えたマウスは、与えなかったマウスに比べて記憶・学習能力が非常に優れることが分かったのです。

また、脳のプラズマローゲンを減らして認知症状態にしたマウスを使った実験では、プラズマローゲンが減少すると記憶・学習機能がほとんど働かなくなることが判明しました。

プラズマローゲンの作用メカニズム

プラズマローゲンは、このラフト上に多く見られます。

ここでプラズマローゲンは、脳の栄養因子「BDNF」が神経細胞にアプローチをする手助けをして、記憶学習力を活性化させる働きをしています。
BDNFは脳由来神経栄養因子と呼ばれるタンパク質の一種。神経細胞の動きを活性化させる働きを持ち、「脳の栄養」と呼ばれたりしています。

BDNFの量が減ると神経細胞がうまく育たず、記憶・学習能力が低下してしまいます。
また、BDNFが十分にあっても、ラフトを介した神経細胞への働きかけがうまくいかないと、認知機能が低下しアルツハイマー病の原因になることがあります。
プラズマローゲンは、BDNFの神経細胞に対する働きかけをサポートし、低下した神経細胞の機能を改善・向上させる働きを果たしているのです。

アミロイドβタンパク質の蓄積と生成を抑える

脳細胞の表面上の膜には、細胞にとって重要な物質が搭載された、リピッドラフト(脂質ラフト)があります。
プラズマローゲンが、アミロイドβタンパク質の蓄積を抑制する作用を持つことも分かりました。
アルツハイマー型認知症は、記憶をつかさどる「海馬」にアミロイドβタンパク質が沈着・蓄積し、神経細胞や神経ネットワークが破壊されてしまうことで発症します。
このとき、プラズマローゲンを体外から投与すると、コレステロールが抑制され、アミロイドβタンパク質の沈着を抑えることができるのです。
これにより、アルツハイマー病のようなストレスが原因の神経炎症の発生が抑制され、脳が正常な働きに改善されることが明らかになりました。

抗神経炎症作用

プラズマローゲンは、脳の中枢神経系でも重要な役割を果たしている可能性が大きいことも分かってきました。
アルツハイマー病に限らず、鬱病などの疾患は神経炎症がきっかけで起こることがあります。
プラズマローゲンは、こういった神経炎症系の疾患にも効果を発揮する可能性があります。

 

 

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