プラズマローゲンに含まれたEPAとDHAの秘密

プラズマローゲンは人間をはじめとする動物の体内に存在する、エーテルリン脂質の一種です。脳細胞の酸化を防ぐ抗酸化物質として重要な役割を果たしていることが分かり、注目を浴びています。

ホタテ貝からプラズマローゲンを抽出する!

プラズマローゲンは、当初、鶏の胸肉から抽出・精製されていましたが、その後、ホタテから抽出する方法に切り替わりました。なぜなら、ホタテのプラズマローゲンには、不飽和脂肪酸「DHA」や「EPA」が含まれていることが分かったからです。鶏やその他の動物から抽出したプラズマローゲンにはこの二つがほとんど含まれていません。

EPAとDHAとは

DHAとEPA

  • EPA
    エイコサペンタエン酸のこと。イワシやサバ、アジなどの青魚の脂に多く含まれている、n-3系(オメガ3系)脂肪酸のひとつ。人間の体内で作ることのできない、必須脂肪酸。血管や血液の健康を維持し、血液をサラサラにする、血栓をできにくくする、動脈硬化・脳卒中・心臓病を防ぐ、といった働きがあります。
  • DHA
    ドコサヘキサエン酸。EPA同様に、青魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸のひとつで、不飽和脂肪酸に分類されます。血栓の抑制、動脈硬化の予防に効果があると同時に、抗うつ作用、老人性認知症、アルツハイマー症の予防にも効果があると期待されています。

ホヤのプラズマローゲンにはEPAとDHAが豊富!

プラズマローゲンの研究はこの10年ほどで一気に進み、近年は海のパイナップルと呼ばれる「ホヤ」のプラズマローゲンが非常に有益であることが発見されました。「ホヤ」は、脊椎動物に近い、原索動物の一種。日本では宮城県の三陸沿岸を中心に養殖されており、酢の物などにして食されています。

色々な魚介類からプラズマローゲンを抽出する調査を重ねた結果、ホヤが特にプラズマローゲンの含有量が非常に多いとは、驚きでした。しかも、ホタテ由来のプラズマローゲンと比較すると、オレイン酸、アラキドン酸、EPA、DHAといった不飽和脂肪酸の含有量がなんと8~10倍もあったのです。圧倒的にホヤ由来のプラズマローゲンの方が優位性が高く、しかも比較的安価に作られるのも大きなメリット。

もちろん、ホヤ独特の臭いは精製の段階でなくなるので気になりません。今後はサプリメントなど健康補助食品への商品化も進み、非常に期待されています。

 

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